スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)①

皆さんこんにちは。
3月は…「さよなら」の多い月ですね。
沢山の別れがあって、またきっと新しい出会いもある。
時の流れを止めることはできないけれど、せめて自分の心にはしっかりと焼き付けておきたいなと思います。

さて、『新・鉄子の旅』27旅は
青森・長野ホワイトクリスマス旅!!(後編)
~『月刊IKKI』‘12年5月号(3/25 発売)掲載~

2011年12月24日、クリスマスイブ。
十和田観光電鉄と旧・南部縦貫鉄道を訪れた鉄子一行は、「とある列車」に乗るために、青森駅へ向かいました。

nihonkai1.jpg

その列車は…寝台特急・日本海

「日本海」は青森~大阪間の日本海沿いを走るブルートレイン。
昭和43年から走り続けてきましたが、利用客の減少で、残念ながら2012年3月16日に定期運行が終了してしまいました。(※今後は臨時列車として運行していく予定)

終了する前にぜひ乗っておきたい!ということで、青森から長野への移動で利用することになったのです。

nihonkai3.jpg

こちらは後ろから。
ブルートレインもどんどんなくなっていきますね…。寂しいなぁ。

nihonkai4.jpg

鉄子一行が泊まったのは開放式のB寝台。
横見さんが4名分の寝台を固めて予約してくれたので、その一区画でささやかなクリスマスパーティ(?)を催すことにしました。

nihonkai6.jpg

「イブだし、せめてチキンが食べたい!!」ということで、焼き鳥が…!(笑)

nihonkai5.jpg

ちゃんとケーキもゲットできましたよ。(一応、クリスマスっぽい!)

周りの方の迷惑になるので、小声で乾杯をし、小さく盛り上がる中…


 「あ、そういえば横見さん、明日の朝は何時に日本海を降りるんでしたっけ?」

横見さん 「ああ、明日は、直江津駅に3時58分に降りるから。寝坊しないでね!」

……… へ?

3時58分なんて、サンタさんが靴下にプレゼントを詰めている時間やないの!?
まさか、そんな真夜中に降りなきゃいけないとは…。

横見さん「ちなみに直江津駅で、5時26分に長野行きの始発に乗るよ。それまで
90分間、駅の外で待つことになるから

……… な  ん  で  す  と ?!!

直江津駅前には、コンビニやファミレスもないらしい。

新潟はクリスマス寒波で大荒れの予報。

その中を、外で待つって……(((( ;°Д°)))) ご冗談を!!

こ、これは……とんでもないクリスマスになりそうやわ…。

宴を早々と切り上げ、寝床に就く鉄子一行。
先のことを考えるとなんだかもう恐ろしいので、とにかく心を無にして、明日に備えることにしたのでした…。


(第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)②に続く)



スポンサーサイト

第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)②

「んがが~ッ!!!んごごごッ!!!」

地響きのような凄まじい音にハッと目が覚める。

・・・今、何時頃だろう?

話し声が聞こえたので、モソモソとベッドから顔を出すと、ほあしさんと横見さんが起きていました。

…地響きはどうやらカミムラさんのベッドから聞こえてくる模様。

「あれ、直江津はまだですよね?」

横見さん「うん、まだ。どうやら列車が大雪で徐行運転しているみたい。たぶん、一時間以上は遅れるんじゃないかな」

え?…ということは…

直江津での魔の90分がなくなる?!
これは思わぬクリスマスプレゼント!

ああ、サンタさん!ありがとう…っ!!(泣)

確かに窓の外を見ると、雪が吹き荒れていて、列車もかなりゆっくり走っている様子。
よし、もう少し寝られる…と、安堵しながら、また寝床に就きます。
結局、直江津駅に着いたのは1時間37分遅れの5時35分。

吹雪の中、直江津駅の外に放り出されることもなく、睡眠も浅いなりに、なんとか取ることができました。

ホント良かった…。

nihonkai7.jpg

「日本海」の車掌さんに別れを告げる鉄子一行。
やわらかな関西弁を話される優しい車掌さん。
道中、いろいろと親切にしていただきました。

(実は私達が寝ている間に、ほあしさんと車掌さんの素敵なエピソードが…!
その模様は『月刊IKKI』5月号のほあしさんの漫画をご覧下さい☆)

「日本海」が遅れたため、長野行きの始発には乗れませんでしたが、次の列車に乗れば大丈夫とのこと。

次の列車を待つ間に、直江津駅に停車していた寝台急行「きたぐに」をじっくり見納め。

kitaguni3.jpg

第6話「テツ編集長ハリキリツアー」で乗ったなぁ。懐かしい。
この「きたぐに」も「日本海」と同じく3月16日で定期運行を終えてしまいました。

naoetsu2.jpg

さぁ、信州本線、6時3分発の列車に乗り込み、出発を待ちます。
あとは1時間半ほど乗っていけば、無事に長野駅に到着☆

……の、はずだったのですが。


(第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)③へ続く)

第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)③

電車が…ピクリとも動かない…?!Σ(゚д゚;)

やはり大雪のため、除雪作業に時間がかかり、直江津駅で足止めを食ってしまうことに。

しかたないので、「日本海」で寝られなかった分を取り返すべく、むさぼるように眠る鉄子一行。

naoetsu.jpg

「あったかい車内で、こうしていれば幸せ…♪」

昔はよく車中泊をしていたという横見さん。
(でもこの体勢、腰に負担かかりそう…?)

車内はさすが雪国の列車だけあって、かなり暖かい。
初めは快適に眠っていたのだけれど、しばらくすると…

「………ぅ、あっついわ!!(;;`Д´)・:∴」  

「能登」の再来か(第8旅参照)と思うほどの暖房の効きっぷりに、汗はダラダラ、みんなグッタリ…。
やっぱり、ここでも熟睡はできないみたい…。

1時間経過しても、全く動かず、先に隣の列車が動き出すことに。

慌てて隣の列車に乗り換えるも、その列車でもさらに1時間足止めを食ってしまい、

結局、直江津駅を出発したのは2時間後の8時1分

しかし、すぐ隣の高田駅で、また46分停車…。

その後も一駅ごとに数分停まっては進み、停まっては進み、を繰り返しながら、列車はゆっくりと長野駅へ向かっていきます。

yukiguni1.jpg

窓の外は、一面銀世界。
一夜にしてもの凄い量の雪が降ったんだなぁ…。

yukiguni5.jpg

列車が少しずつ、スムーズに動くようになってきました。
二本木駅にて、スイッチバックを体験した後、一瞬だけホームに出て、別の列車がすれ違うところを見送ります。
こんな豪雪の中を、力強く、颯爽と走っていく列車。
雪には悩まされたけど、それでもやっぱり、雪国の車両はたくましい!と感じたのでした。


(第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)④へ続く)


第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)④

そして、ついに…
直江津駅から約5時間後の10時23分長野駅に到着!!
青森駅からは約16時間…。な、長かった…。(ゲッソリ)

長野駅から、しなの鉄道で屋代駅まで行き、
ようやく、2日目の主役、
長野電鉄(長電「ながでん」)屋代線へ!

「長野電鉄・屋代線」は屋代駅と須坂駅を結ぶ全長24kmあまりの路線。

大正11年に開業し、90年の歴史を持つ路線でしたが、「十和田観光電鉄」と同じく、2012年3月いっぱいで廃線になり、代替バスに切りかわってしまうそうです。

yashiro1.jpg

しなの鉄道から長野電鉄へ乗り換える木造の跨線橋は、まるでタイムトンネルのよう。
渡っているうちに、すっかり昭和レトロの世界へと誘われていきます。

yashiro2.jpg

屋代駅の待合室。うーん、この年季の入り具合…激シブ!!
窓枠もアルミサッシではなく木でできていて、壁の木目の朽ちた感じなど、相当いい味が出ています。
横見さんが興奮されるのも分かる気がするなぁ。

yashiro4.jpg

ホームの屋根も、木造建築!
黒々とした重厚感ある屋根。かなり迫力があります。

yashiro3.jpg

長野電鉄の車両に乗り込む鉄子一行。
こちらは営団地下鉄時代、日比谷線を走っていた車両だそう。
ステンレスの車両かぁ…と思ったけど、これも当時を知る方々には懐かしい車両なんだとか。
「マッコウクジラ」というあだ名がついているらしい。

yashiro5.jpg

新潟の景色とは打って変わって、長野では雪はだいぶん少ない印象。
それでも外に出ると気温は低く、底冷えする寒さです。

suzaka1.jpg

まずは屋代線の終点、須坂駅に到着。
須坂駅には車両基地があります。

ここで、赤とクリーム色のツートンカラーが可愛い車両に出会いました。
これは長電のオリジナル特急車両で、「りんご電車」というそう。
たしかに美味しそうなカラー♪


(第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)⑤へ続く)




第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)⑤

matsushiro5.jpg

続いて、松代駅へ。
こちらは横見さんが「国宝級!!」というイチオシの駅。
屋代線の中核駅で、途中駅では唯一の有人駅。
開業した当時の面影を残す、趣のある木造駅舎です。

近くには山本勘助が築城した松代城址や、由緒ある真田家の武家屋敷など、歴史遺産が点在しているようで、レンタサイクルを借りて、観光地を巡るのも楽しそう。

城下町・松代の玄関駅としても立派な駅だと思うのに、ここもなくなってしまうんだなぁ…。

matsushiro2.jpg

まるで、昔の映画に登場しそうな、ノスタルジックなホーム。
木造の屋根に白い漆喰の壁が美しく、良い風合いを醸し出しています。

matsushiro1.jpg

錆び付いた看板。この「メガネいとう」果たして今もあるのかしら…?

matsushiro3.jpg

駅の前に「汽車ポッポ」の歌碑が。
作曲者の草川信は松代に縁がある人なんだそう。
横見さんが、ノリノリで歌ってくれました。

matsushiro6.jpg

待合室の造り付けのベンチには、座布団が並べられています。
地元の方々の手作りかな?
こういう心遣いが嬉しく、ホッと心が和みます。

matsushiro4.jpg

ふと壁を観ると、屋代線の存続を願う張り紙が…

屋代線沿線の若穂地区、松代地区に住む方々にとって、やはり屋代線の廃線はとても切実な問題。
住民自治協議会では『乗って残そう屋代線』運動など、乗客を増やすために、様々な活動に取り組まれていたようです。

しかし、地域住民の8割以上が存続を希望していたにも関わらず、廃線が決定…。

文面を読んでいて、胸がギュッと締め付けられる思いがしました。


(第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)⑥へ続く)

第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)⑥

watauchi3.jpg

こちらは、綿内駅
松代駅と構造がよく似た木造駅舎。
駅長室が改装され、今は学習塾に使われているようでした。

watauchi1.jpg

待合室には、なかなか遊び心のある時計が…!
電気屋さんのオリジナル時計なのかな?

watauchi2.jpg

若穂幼稚園の子ども達の絵が飾られていました。
「ぼく、わたしのすきなもの」
おはなばたけ、ロボット、ケーキ、キャンプ、きのぼり…
かわいらしい絵を眺めていると自然と笑みがこぼれます。

higashiyashiro.jpg

東屋代駅は、民家と駅が合体した一風変わった駅舎。
たまたま地元の方が通りかかったので、お話を聞いてみると、昔は、ここに住んでいた人が委託で駅務をしていたようです。(現在は無人駅)

shinanokawada.jpg

信濃川田駅の駅舎は、これまた、綿内駅とそっくり!
この駅の形が、屋代線の駅の基本形なのでしょうね。
松代駅や綿内駅と比べて、静寂に包まれ、ひっそりとした印象がありました。

matsushiro7.jpg

再び屋代駅へ戻り、松代駅へ。
その頃には日も暮れ、だんだん寒さが身にこたえてきたので、そろそろ切り上げることに。

夕闇に沈んでいく駅のホームは、何とも言えない哀愁を漂わせていました。


「長野電鉄・屋代線」は味のある駅舎が多く残り、古き良き時代を偲ばせる、とても風情ある路線でした。

駅を巡っている中で、そこかしこに地元の人たちの温もりを感じ、この路線に対する深い愛情が伝わってきました。


それでも、4月になれば、もう、電車は走らない。

当たり前のようにあった景色が、見られなくなってしまうのです。


…「鉄道」や「駅」という存在は、一体何なのだろう。

地元の足だけでなく、そこは人の集まる場所、人と人とをつなぐ場所でもある。
バスにはない、行けば「そこにある」という安心感。
自分の小さい頃から、生まれる前から、ずっと走り続けていた、懐かしい風景。
心のふるさと。

それがなくなるということは、地元の人たちにとって、ひとつの慣れ親しんだ「まち」が消えてしまうくらいの、とても大きな喪失感があるのだと思う。

今まで「新・鉄子の旅」で3つの廃線する路線を訪れてきたけれど、回を重ねるごとに、より切ない気持ちが募っていくようになりました。

なくなることに対して何もできず、ただ見送るだけしかできないのが、すごくもどかしい。

今回のソフテツ格言は…なんだか、うまく言葉が見つからなくて。

でも、十和田観光電鉄と長野電鉄屋代線に、「ありがとう、長い間お疲れ様でした」と伝えたいです。



第27旅 青森・長野ホワイトクリスマス旅(後編)~完~)
※次回は6/25頃更新予定。お楽しみ!(番外編、余裕があればあるかも…?)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。